Visual Fortranを使うに当たって一番苦労したDeveloper Studioの超簡単な使い方を紹介したい
なおここで使用しているVisual
FortranのバージョンはProfessional
Edition Ver.5Aです。
いきなり5章から始まっていますが論文の構成上のためです。
第5章 プログラミング
今回の実験において、試料内部の電流密度J(x)を求めるのに、Windows上の
DIGITAL Visual Fortran Ver.5Aでプログラムを作った。 以下、パソコン
の起動手順やプログラムの作成、実行について説明する。
5・1 Developer Studio の使い方
[用語]
プロジェクト 少々大げさですが,ある目的のプログラムを作成・実行・デバグ(虫取り)
をするといった一連の作業のことで,これに「プロジェクト名」を付ける。
例えば,「問題3-5をやってみよう」という作業プロジェクトなら,「problem3_5」
のような名前を付ける。
ソースファイル Fortranの文法にしたがって書いたプログラムのファイルのこと。プロ
ジェクトと同じ名前でもいいし,別の名前をつけてもかまわない。後ろに「.f90」
(自由形式のプログラムの書き方の場合)がつく。固定形式では「.for」となる。
異なるOS(例えばWindowsとUNIX)の間で同じプログラムを使用したいときには,ソース
プログラムのレベルで移動 を行う。
実行ファイル ソースファイルをコンパイルしてできる実行可能なファイルのことで,
普通はプロジェクトと同じ名前で,後ろが「.exe」となる。コンパイルして実行ファイル
を作る作業をプロジェクトでは Build と呼んでいる。
[新規作成]
@ 「スタート」「プログラム」「Visual Fortran 5.0」「Developer Studio」
を開く。
A「File」メニューの「New」,「Win32 Console Application」を選ぶ。
B「Project Name」を記入:
「Location(場所)」はデフォルト(お任せ)ではなく,必ず自分(thonda)のディスク領域 C:\thonda\vf¥とする。
ここに,先に記入したプロジェクト名と同じ名前を持つ サブ・フォルダ ができる。
C「OK」をクリックする。(次に,もし出てくれば「Empty Project」「Finish」「OK」
の順に進む。)
Dソースプログラムの作成
「Project」「Add to Project」「New」
または
「File」「New」「Add to Project」
のあと
「Fortran Free Format Source File」
を選び,プログラムファイル名を書き込む。(ファイル名の後ろには自動的に「.f90」
が付けられる。)
これでプログラム作成画面が出てくるので,ここにプログラムをドンドン書き込んで
いく。プログラムで約束されている[キーワード,ユーザ命名の変数名,コメント行]
の文字でそれぞれ別の色分けがされるので,間違いがわかりやすい。
Eできあがったら「Build」メニューから「Build ***.exe」を選べば,自動的にコンパ
イル・リンクが行われ,枠の下の方にコンパイル時メッセージが出る。
***.exe - 0 error(s), 0 warning(s)
となっておれば,文法的にはカンペキということ。
F実行:「Build」メニューの「! Excute ***.exe」で実行する。
G結果が思わしくなければ,プログラムを修正して繰り返す。
H終了は「File」「Exit」
[実行ファイルの場所]
できあがった実行ファイル「***.exe」は,プロジェクト名と同じ名前のフォルダの下の
「Debug」というサブフォルダに保管されている。直接,これを指定して実行することも
可能である。
例: 実行結果の出力をリダイレクの方法でデータファイルに書き込みたいときは,
MSDOSコマンドプロンプト画面で以下のように打つ:
実行ファイル名 > データ書き込みファイル名
[プログラムの印刷]
ソースファイルが表示されているときに,「File」「Print」を選ぶ。
[作業の再開]
同じようにして Developer Studio を開き,「File」「Open Workspace」で,プロ
ジェクト名を探す。または下の方の「Recent Workspaces」の中から選んでもよい。
次に,「File」「Open」でソースファイルを開く。
あるいはエクスプローラか何かでプロジェクト・フォルダを探し,そこにある
プロジェクト名.dsw
というファイルをクリックすれば,再開できる。(注: .dsp ではなく,.dsw の方を
クリックすること。)